第31回市民の童話賞
最優秀賞「優しい神様」
岡本敦子
第31回市民の童話賞選考会は、「一般の部」が11月5日(木曜日)に、みごなごみ、村中李衣、森田恵子、山根知子、山本和雄の各選考委員が出席し、「小中学生の部」が11月7日(土曜日)に小野信義、片山ひとみ、中川貴夫、西村百代の各選考委員が出席し、それぞれ行われた。
今回は一般の部で124作品、小中学生の部で311作品、合計435作品の応募があった。
一般の部では、学校教諭などによる予備選考を通過した28作品の中からの最終選考となり、最優秀賞に岡本敦子さんの『優しい神様』が選ばれた他、優秀2作品、入選3作品が選ばれた。
小中学生の部については、学校司書による予備選考を通過した60作品の中から、入選2作品、佳作4作品が選ばれた。
すばらしい賞をいただきまして、ありがとうございます。
この話は事実を元にして、創作したものです。
数年前にお年寄りから、地元の神社の話を聞く機会がありました。ぜひこの話を、子ども達に伝えたいと考え、物語にして、この賞に応募させていただきました。実際に本という形になり、たいへん嬉しく思っております。
たくさんの人に読んでもらって、地域の歴史や、その時代を生きた人々のことを知るきっかけにしていただけたら幸いです。
小学5年生の知見(ともみ)は、夏休みの宿題で、戦争中のことを調べていた。
いつも公園にいるおばあちゃんから話を聞くうちに、おばあちゃんの子ども時代に迷い込んでしまう。そして、フク子ちゃんという女の子の体を通して、様々な体験をしていく。神社にいる秘密の友だち、ヒメちゃんとの関わりのなかで、戦争がもたらす悲しみや苦しみ、身代わりとなって人々を守った神様のこと、そしてその時代を生きた人々の思いをリアルに知ることになる。
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