ノートルダム清心女子大学 3年 吉川千幸
初めてこの作品を読んで、私はハラハラさせられました。それは、お父さんが会社を辞めさせられ、お母さんと離れ離れで暮らさないといけないことを子どもたちが聞いていた場面や三平と善太がお父さんのお腹に巻いた帯を綱引きのように引いているとき、次は首で綱引きをしようとする場面です。三平と善太に恐ろしい現実を聞かせていることや、お父さんが子供たちに遊び感覚で殺させようとしていることに驚きました。童話のはずなのに、子供が読むには怖い話だなと感じました。今の時代、童話といえば何か教訓が含まれていたり、ハッピーエンドで終わっていたりすることが当たり前のようになっていますが、坪田譲治が書いた時代はどうだったのか、とても気になりました。それを解き明かすことで、この作品の意味が見えてくるのではないかと感じました。
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