ノートルダム清心女子大学 3年 中山香緒里
「おじさんの発明」を読んで、善太と美代子が幼いころに蓄音機で聞いた音や映画の機械で見た映像は、ただ「シューシュー」という音と「うすずみ色の光」しかなかったのに、大人になって思い出すときちんとお話になっているところが印象的だった。
その善太と美代子が思い出したお話は、互いにイタズラをしていたものである。それは二人が父や母になったからこそ出てきた、子どもたちにそのようなイタズラをしてはいけないという教えではないかと思った。
また、題名「おじさんの発明」からおじさんの発明したもので話が展開されていくのかと思った。しかし、二十年後に話が飛び、当時のことを思い出していくという予想外の構成となっており、読んでいて新鮮に感じた。
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