ノートルダム清心女子大学2年 岩崎佑美
コマの作品の中で、正太は、コマにとても愛着を持って、一生懸命に麻緒をまいており、そこに、正太の生命が入っているように感じられた、という描写がありました。そして、「小野にはこの巻かれた緒の中から、何時となく、正太の生命が煙のように淡く空中にうすれて行くように思えてならなかった。」とありました。私はそこから、それは、うすれてゆくのであって、決して消えるわけではない人だということを感じました。その後、ネズミがコマの緒を切るところがあります。最初読んだときは、大切なものをかじるのが、ひどいと思いましたが、考察してゆくうち、それは、生命が旅立ってゆくようなことなのではないかと思うようになりました。それがとても心に残ったので、このイラストを描くことにしました。
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