「友情」を読んで
ノートルダム清心女子大学 2年 N.S
この物語の登場人物の「私」と「小野君」は年長である「私」の方を尊重したり互いの長所を認め合うことで交友関係を築いていた。しかし「私」は彼との関係を大切にするがあまり気を遣うことに不自由さや負担を感じていた。そんな中訪ねた知人に勧められ「擊剣」で二人は一試合することになる。その時初めてお互いに敵意を向け合い、常々の遠慮を捨て本気でぶつかり合う。そして試合の後不思議な満足感と喜びを得て友情が深まるという話である。この作品を読み私は友情とは常に遠慮しあったり尊重し合うだけでは表面上の付き合いにとどまってしまうと思った。一度同等の立場で本気でぶつかり合うことでお互いの心の核に触れ本当の友情が生まれるのだと感じた。