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インターンシップ・レポート/『岡山の文学に触れる』

[2024年9月30日]

ID:64976

就実大学 田窪 あみ

 文学創造都市岡山のゆかりの文学をテーマに岡山県立図書館と竹久夢二の詩碑を訪れることにした私は、まず初めに岡山県立図書館を訪れた。私がここを訪れた理由は、岡山県立図書館が来場者数と本の貸出冊数において日本一であるからである。館内では、岡山に関するほんのコーナーや岡山県内の中学校・高等学校の探究活動などを紹介するコーナーが設置されていた。このことから、図書館の来館者へ地域のことを学ぶ機会の提供を行っていると考えられる。また、県立図書館の役割の基本として、全県民に対して平等なサービスを提供することが挙げられる。このことからも、本を通じて文学に興味を持ってもらうきっかけの提供や人と文学をつなげる架け橋として役割を果たしているのではないかと考えた。

 次に、竹久夢二の詩碑を訪れた。この詩碑は、後楽園付近に設置されており、竹久夢二の代表作「宵町草」が記されている。私がここに訪れた理由は二つある。一つ目は、岡山にゆかりのある作家の一人だからである。二つ目は、大正ロマンを代表する画家でもあり、日本画、油彩画のみならず挿絵や服飾デザイン、詩など幅広いジャンルで才能を発揮した人だからである。竹久夢二は岡山県に生まれた。二十二歳の時に『中学世界』でコマ絵「筒井筒」が一等入選し、以降多くの雑誌の表紙などを手掛けた。大正ロマンを代表する画家であり、代表作は「黒船屋」「五月之朝」「青山河」などである。これらは繊細なタッチで描かれており、色白で目が大きく、細身で憂いのある表情が特徴であり、夢二式美人画として名を馳せた。ここで、先程も述べた詩碑に記されていた代表作「宵待草」は「まてど暮らせど来ぬひとを 宵待草のやるせなさ こよひは月も出ぬさうな」と記されている。宵待草の由来である宵闇の中でひっそりと咲く姿から、竹久夢二の実らなかった恋への心情を連想させる。その後も竹久夢二は恋多き波瀾万丈の人生を送っている。

 今回、現地を訪れることで、岡山にゆかりのある竹久夢二について、改めて深く知ることのできた貴重な機会となった。竹久夢二の詩碑は岡山後楽園の付近に設置され多くの人々に親しまれている。その立地から、竹久夢二の作品に触れると同時に、岡山の他の歴史や景観にも目を向けることが可能となる場所であると感じた。これにより、岡山の魅力や美しさについても再度認識することができる機会であると感じた。

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