一般に「はしか」と呼ばれるウイルス性の感染症です。感染力が強く、これまでに麻しんの予防接種(2回)を受けたことがない場合や麻しんに感染したことがない場合、多くの人がかかる病気です。
患者の多くは1歳前後のワクチン接種を受けていない小児ですが、最近は麻しんウイルスに免疫のない成人にも増加しており、成人は小児に比べて重症化しやすいといわれています。
最も有効なのは予防接種を受けることです。
おやこ手帳、予防接種手帳で麻しんワクチンまたは、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)を接種しているか確認してください。1回のワクチン接種では、免疫がつかない場合や免疫がついたにも関わらず時間の経過とともに免疫が衰える可能性があります。
昭和45年以前に生まれた方は幼少期にかかっている可能性が高いです。一度かかった方が再度かかる心配はありません。
以下の方は、法律で決められた予防接種として、麻しんワクチン、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の接種が可能です。
その他の方は、任意で麻しんワクチン、麻しん風しん混合ワクチンのいずれも接種が可能です(有料)。特に、妊娠を希望する方は、妊娠中に麻しんの罹患に伴う早産・流産を防ぐためにも抗体検査と予防接種をご検討ください。
令和7年1月31日に岡山市で麻しん患者が発生しました。国外からの持ち込み例です。(平成26年1月以来の発生)
平成27年3月27日、世界保健機関西太平洋地域事務局により、日本が麻しんの排除状態にあることが認定されました。かつては毎年春から初夏にかけて流行がみられていましたが、排除後は、海外からの輸入例と、輸入例からの感染事例のみを認める状況となっております。海外に行かれる場合は、発生状況に注意するとともに予防接種歴について確認し、麻しんの予防接種を2回受けていない場合や接種歴や既往歴が不明の場合には、予防接種を受けることを検討してください。
最近、麻しん患者との接触または麻しん流行国への渡航、国内の流行地への旅行等のいずれかがあり、かつ下記のような症状がある場合は、早めに医療機関に受診してください。その際には、事前に医療機関に電話し、麻しんの疑いがあることを伝え、指示に従ってください。また、受診の際は、周囲の方への感染を防ぐためにもマスクを着用し公共交通機関の利用は避けてください。
10日程度の潜伏期間の後、発熱・せき・目の充血など風邪のような症状が3日ほど続きます。その後、口の中にコプリック斑とよばれる白い斑点が見られ、40℃前後の高熱が出るとともに全身に赤い発疹があらわれます。約1週間ほどで治まりますが、脳炎や肺炎などの合併症をおこすこともあります。
乳幼児期の麻しん感染後、5年から10年後に亜急性硬化性全脳炎という生命に関わる病気を発症することがあります。
感染者から空気感染するため、同じ空間にいるだけで感染します。
発熱から始まる2日前から発疹出現後5日間は人への感染力があり、特に咳のある時に最も感染力が強くなります。
麻しん、およびその疑い患者を診断された場合、直ちに岡山市保健所感染症対策課までご連絡ください。(086-803-1262)
麻しん、風疹の検査協力依頼
所在地: 〒700-8546 岡山市北区鹿田町一丁目1番1号 [所在地の地図]
電話: 086-803-1290 ファクス: 086-803-1713