「協働」とは、複数の主体が、対等に、自由な立場で、それぞれの違いと特性、社会的役割を踏まえて、共通の目標達成のために、共に取り組む関係を言います。
市民活動団体、企業、学校、行政などいろいろな主体間での協働が考えられますが、岡山市では、地域住民組織とNPO法人やボランティア団体との協働、行政とNPO法人等市民活動団体との協働などにより、持続可能で市民主体のまちづくりを進めていきたいと考えています。
行政が市民に肩代わりしてもらう発想では協働とはいえません。あくまでも市民の自主性を尊重しながら目的を共有し、お互いに役割と責任を明確にして取り組むことが協働の基本です。
協働は、協働するそれぞれの主体の解決したい課題が合致したときに、その共通の目的を実現するための手段であり、協働すること自体が目的ではありません。
両者が話し合い、共通の目的が見出せなかったり、実施手法などで合意できなかった場合には、無理に行う必要はありません。NPOの特性である、機動性や先駆性、きめ細かで柔軟な対応を必要としているのか、NPOが協働のパートナーとして参画することが適切なのかなど、協働して実施するのに適する事業なのかを見極める必要があります。
もちろん、協働して実施することでお互いの特性を活かしてより高い効果が期待できる場合には、積極的に協働することが必要です。
少子高齢化や厳しい財政状況など、行政を取り巻く環境は大きく変化しているため、これまで行政が担ってきた役割のすべてを担い続けることは極めて難しくなっています。
一方で、地域の公共的課題の解決に取り組もうとするNPOも増えています。地域課題や多様化する市民ニーズに的確に対応するためには、NPOの創造力や行動力が必要です。そのため、行政とNPOがお互いの得意分野を活かしながら、ともにまちづくりをすすめる「協働」が求められています。
「協働」は、行政とNPOが社会的な課題の解決という共通の目的を達成するための手法です。
などを踏まえ、準備段階から十分な相互理解と協議による合意形成を図りながら進めることが大切です。
NPOは、柔軟で自主的な活動により、行政では手の届きにくい専門的なサービスを実践しています。このような活動を実施しているNPOと行政が協働することによって、将来は公共の分野に関わる多様なニーズに対応していくことも可能となります。
さらに、各地域における協働の進展は、地域住民が自主的に活動へ参画することにつながり、地域への愛着が一層深まるとともに、地域コミュニティの絆づくりや防災への備えなど、多方面にわたって相乗効果が得られるものと期待されています。