飼い主のいない猫がいなくなることを目指すための具体的対策について検討を行い、命を大切にし、優しさのあふれる人と猫の共生する社会の実現を目指す。
ニーズ調査事業で得られたデータを基に、飼い主のいない猫対策が必要な地域をモデル地域の実践の場とし、「地域猫活動」がわかりやすく地域で取り組めるために対策導入に必要なパッケージを作成し、「地域猫活動の説明会」を5小学校区で行う。
地域の飼い主のいない猫対策協力ボランティア団体を育成するために、岡山市でボランティアを募集し、「地域猫ボランティア養成講習」において地域で対策を実行するボランティアを育成する。地域へ説明会及び講習の支援・協力を実施し、希望があればT.N.R.(Trap/捕獲し Neuter/不妊去勢手術を行い Return/元の場所に戻す その印として耳先をV字カットする)の伴走を行う。再ブラッシュアップのための事後アンケート調査を行う。2018年10月21日(日曜日)に岡輝公民館で開かれた「所有者のいない猫対策講座」におじゃましてきました!
2017年度に実施した市民協働推進ニーズ調査では、地域猫活動の理解度としては、「地域猫活動という言葉を聞いたことがない(70.3%)」、「地域猫活動を実施している人が町内にいない(70.1%)」、「岡山市の不妊・去勢手術一部助成を知らない(86.2%)」と進んでいない結果となりました。
ニーズ調査事業で得られたデータを基に、飼い主のいない猫対策が必要な地域をモデル地域の実践の場とし、「所有者のいない猫対策講座」を5小学校区で行いました。
今年度のモデル事業において作成した「所有者のいない猫対策は人と猫の調和から」のパンフレットを用いて所有者のいない猫対策について概要説明をしました。猫の妊娠期間は短く2か月で2匹から6匹を産むこと、産まれた子猫は半年ほどで成熟し、また子猫が増えること、所有者のいない猫を増やさないために、不妊・去勢手術をし、地域猫として終生お世話をすれば徐々に地域の所有者のいない猫は減っていくことを具体的に説明しました。
その後、猫の保護方法の手順などの動画を流し、実際の活動のイメージをしてもらいました。
「所有者のいない猫対策講座」終了後、ボランティア養成講座も実施しました。地域猫活動を実施したくても、猫を捕獲して動物病院へ連れて行くのは、体力的に厳しかったり、運転免許がなかったり、という地域でも取り組めるように、支援ができるボランティアを育成することが目的です。
今回の講座を受講して、地域猫活動は所有者のいない猫を確実に減らしていく活動だということが改めてわかったよ。NPO法人岡山ニャンとかし隊さんと保健所衛生課が一緒に説明したことで、具体的な活動内容と活用できる制度を一度に知ることができたよ。地域での地道な活動を通じて、人と猫が共生できるまちづくりが進むといいね。
昨年のニーズ調査以降、ほぼ計画どおりに事業が進んでおり、着実に成果が積み上がっています。
特に提案団体と担当部署の相互理解の向上にともなって合理的・効率的な役割分担が実現しており、「パンフレット」や「講座」のいずれにおいても双方の強み・長所が発揮されています。
活動を開始できない地域のサポートやボランティアの発掘・育成について、平成31年度事業での原因追究と解決策の実践が実現すれば(一般施策化を含めて)、他市町に誇れる地域猫活動の支援基盤が確立したと言えるのではないでしょうか。