代表の洲脇美智子さん
のっぷ:こんにちは。「つながる協働ひろば」ののっぷです。
「0-99おかやまおしえてネット」さんは子育てを応援する活動をされているんですよね。
活動の始まりは何がきっかけだったんですか?
洲脇さん:1989年に子育てを通して出会った学校の先生やお医者さん、地域の方と一緒に子育てに関する勉強会をはじめたのが活動の始まりです。子育てに対する不安を軽くし、多くの人が楽しんで子育てができ、さらに子育てを通して自分も育つ環境づくりを目指しています。
これまで子育てについての情報提供や、講演会、イベントなどを開催してきました。小さな集まりから始まった活動ですが、共感してくれる仲間の輪が確かなものになっていきました。
そして、私たちの活動の集大成として「くんぺるこどものへや」保育園を2018年にオープンしました。
のっぷ:保育園を見学させてもらいました。子どもたちが積み木で遊んでいますね。保育園ではどんなことを大切にしていますか?
洲脇さん:子どもの発達段階を知り、成長に即した保育をすることを大切にしています。保育士は発達段階にあった遊びや行動を自然にできるように声かけをしたり遊びを用意したりします。例えば、描く表現活動の始めは、描きやすい大きな紙と力が弱くても描けるものを用意します。積み木遊びでも、積み木を崩すだけだった子が、発達段階が進むと重心を上手くとらえて高く積み上げることができるようになります。
成長は階段のようになっているので、できるようになるには時間が必要です。子どもの育つ力を信じて待つことが大切だと考えています。
積み木遊びをする子どもたち
のっぷ:こちらでは給食の準備をしていますね。
洲脇さん:給食は園の給食室で作って、栄養士の先生が子どもひとりひとりにお膳を運びます。食器は陶器のものを使っているので、落として割れることもあるんですが、それも学びや気づきのひとつ。割れた後の始末の仕方を丁寧に見せることから、成長につなげています。
子どもたちには、園生活のなかで、日常を豊かに暮らすための知恵や文化が身につくように心がけています。知恵につながる声かけや投げかけをして、子どもの将来の助けになるために今関わっているという考えで保育をしています。
給食室の様子
のっぷ:保育園の他にはどんな活動をされていますか?
洲脇さん:専門家と協働して小学生親子を対象とした講座や学びをつくる場の活動もしています。
「建築家キッズスクール」は県内の建築家でつくる団体と一緒に行いました。日本建築の技術を専門家から直接教えてもらい、実際に建物を建てる経験をしました。参加してくれた子どもたちは、自分と同じことが好きな友たちと出会えることで視野が広がり、目がキラキラと輝きます。親子を対象にしているのは、参加することで、親子でしっかり関わりをもってもらおうというねらいです。
協力してくれる専門家たちは、子どもたちの未来にメッセージを残したいという思いに共感して集まってくれた仲間です。自分の仕事に誇りを持っている専門家に出会うことも子どもの視野を広げてくれます。
その他にも、親子向けの講座やママと子どものハンドメイド展など、自分たちの経験を生かし、次の世代へと伝える居場所づくりを行っています。
建築家キッズスクールでのカンナがけ体験
のっぷ:これからの抱負をおしえてください。
洲脇さん:子ども、お母さん、お父さん、働いている職員、そして社会など、いろんな立場から見て、誰にとっても喜びの多い日常環境をつくっていきたいと思っています。
子育てを通して、子どもだけでなく、親、職場、地域の大人たち、みんなが良くなっていく、そうした人の育ちを応援できる体制をわくわくしながら考えています。これからも、自分たちの考えを活動することで表現していきたいです。
保育園の室内
子育てを通じて、周りの大人も成長する社会を目指しているんだね。
育った子どもたちが、さらに素晴らしい社会を広げてくれるとうれしいな。
住所:岡山市北区今6丁目4-9
連絡先:電話番号:086-250-6128
ありがとうございました。次はどちらの法人におじゃましようかなぁ。