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【第10号 平成16年3月22日 発行】

 環境パートナーシップ交流会・特別賞

写真: 岡山市立一宮公民館緑化委員会 岡山市立一宮公民館緑化委員会

岡山市一宮
環境活動: 緑化

地域発!!!
花に囲まれたまちづくり賞

 メンバーは9人 地域の清掃もします!

写真: 委員長 藤原誠一さん
委員長
藤原誠一さん

 公民館の緑化委員会といっても、別にメンバーの方々が岡山市の職員ということではありません。藤原委員長以下9名はこの地域のボランティアなのです。お聞きするとこのメンバーの方々はこれ以外にも清掃活動に参加されており、一宮を美しくする会、吉備の中山を守る会があることからも、この地域では環境に対する意識が一段と高いようです。

 有志3人から始まった手入れと工夫

 私が取材に伺った朝は折悪く一級の寒波が到来し、人も植物も凍りつくような気象でしたが、メンバーの方々はバラの剪定の作業をされていました。

 平成9年、有志3人で公民館に花の栽培を始めたのがキッカケで、その後、公民館の広報誌でメンバーを募り、緑化委員会が発足し、平成13年から岡山市の環境パートナーシップ事業に参加したとのことです。

写真: 活動風景 公民館の周りは1号から4号花壇まで、ハーブや椿や山茶花、よく見かけるパンジーなど四季の草花、それに先述のバラなどを植えた花壇があります。これだけの種類と面積があればメンバーの方々は余り休んでいる暇はないと思われます。ぼつぼつ新しい仲間づくりも必要と感じているようでした。

 花壇を拝見して感心したのは、花の名前と植えた日付の名札が花毎に立てられていること、また、土の中に仕切り板を埋めてあること、自然にやさしい自家製の農薬を使っていることです。花を見に来た人がよく「この花は何でぇ?」と聞かれることがキッカケになって名札を、仕切りは地下30cmまで入れてあるそうで、これで大きな木の根が花壇に侵入してくるのを防いでいます。

 運営は苗を育成しバザーで

写真: 花壇 会の運営費は募金活動が中心とのことですが、花壇の一部でいろいろ苗を育てて、それをバザーで売るなどアイデアが発揮されています。藤原委員長は元農業高校の先生とのことで、そうした経験が充分生かされていると感じました。

 また、メンバーの息の合った作業を拝見して、受賞は当然と納得できました。

 この地への恩返しと新種の育成をめざして

 最後に受賞の感想をお聞きすると、「一宮公民館はこの地域の人が最も集まる所。また、そばに幼稚園・保育園があって小さい子どもも多い。そうした人達に花をいっぱい見てもらい、情操教育に役立てばいい。それが自分達の住む所への恩返し。」と言われ、晴れがましい市長からの表彰をメンバー共々大変喜んでおられる様子でした。

 これからは新しい種類のものも植えていきたいと張り切っておられました。(市民環境記者 広坂)

 

 

写真: 岡山市立福田中学校理科同好会 岡山市立福田中学校理科同好会

岡山市山田
活動内容: 環境学習

福田から地球へ! 小さな科学者賞

 テーマは「快適で無駄のない省エネ生活」

写真: 春日二郎先生写真: 春日二郎先生
春日二郎先生

 午後三時過ぎから福田中学校第2理科室に、授業を終えた理科好きの生徒たちの声がしてきます。春日二郎先生率いる「福田中学校理科同好会」です。現在会員は2年生中心の12人です。

 楽しく明るい印象の春日先生は、もちろん理科が専門。同好会なので学生服・体操服・剣道着と部活をしながらの両立で、会のテーマは、「快適で無駄のない省エネ生活」です。

 主に学校の周辺の水質検査や水辺の生き物の観察をしています。と同時に趣味的環境テーマは『盆栽』だとか。理由は、「理科室から小さくて育てやすいものを!」と歯切れよく即答してくれたのはリーダー的存在の剣道部でもある富岡君でした。

 理科室は宝箱!

 春日先生の案内で第2理科室に入ると、環境パートナーシップ事業で発表したパネルが展示され、他にも興味深いものがたくさん目につきます。見上げると生徒たち手作りの理科の模型が天井に。その中に先生の似顔絵も。後方にはドングリ・カリン・松ボックリ・キノコなどを真っ黒な炭にして展示してあります。

 日当たりの良い窓側はプランターが数個。ここは「給食の森」と名付けて、給食から出た種を蒔いて育てています。よく見ると柑橘系のようです。さてさて、どんな実がつくのか楽しみにしているのは、生徒もさることながら、どうやら春日先生のようでした。

写真: 活動風景写真: プランター

 ポンポンと飛び出す意見

 取材した日の学習は、パソコンを使って新見の水辺教室で採取した水生昆虫の顕微鏡観察や写真撮影でした。和気あいあいとした雰囲気で、次回「水辺教室」の参加のことや「各クラスに箱をおいて紙を回収しよう」「タオルを殺菌に活用しよう」など、積極的な意見がどんどん出てきます。どの意見も常に環境保護意識へつながっていきます。表彰式で受賞団体を代表して挨拶をした料治くんは、春日先生も「あっ!」と驚くような知識の持ち主。まるで博士のようでした。

写真: 活動風景写真: 活動風景

 次は水車を作って…!

 現在1月から学校で使用されている水道・電気の使用量を、継続的に記録しています。この調査結果は全校へ報告し、省エネルギーにつなげていくそうです。

 次の目標は水力発電の実験ために、まず水車を作る計画が進んでいます。岡山市の環境問題は、若い力に期待がかかります。 (市民環境記者 大月)

 

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