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![]() エメラルドグリーンに輝く大粒のぶどう。正式名称は「マスカット・オブ・アレキサンドリア」。エジプトのアレキサンドリア港から各地に広がったことから、この名がつけられました。原産地は北アフリカで、紀元前にはすでに栽培されていたといいます。 ひと粒口に入れると、甘くさわやかな香りがひろがり、その高貴な味わいはまさに果物の女王。果物王国岡山を象徴する特産品として全国にその名を知られています。 |
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![]() 岡山にこの品種が導入されたのは、明治19年(1886)のこと。きっかけになったのは、岡山市津高に住む旧備前藩士大森熊太郎と山内善男という二人の人物でした。 「ここを切り開いてふつうの畑にするのはつまらん。人があまり作らん西洋ぶどうを作ってみるのはどうじゃろう…」と、政府からの払い下げで手に入れた土地を利用して栽培のためのガラス室を建設。県下で初めて20キロのマスカットの取り入れに成功したのが、誕生の発端です。 その後、栽培技術の向上や品種改良にともない、現在では、全国の95パーセントが岡山県で生産されています。 |
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![]() 岡山県の中でも特に栽培が盛んなのが、岡山市津高、一宮地区。なだらかな丘陵地に、マスカットの温室群があちこちに点在しています。 マスカットは雨にあてず温度を適温に保つ必要があるため、ガラスばりの温室の中で一年かけて育てられます。加温設備のある温室で育てられる「加温マスカット」は収穫が早く、連休明けからすでに出荷が始まります。一方、自然の気候条件で育てられる「冷室マスカット」は9月〜11月に出荷され、特に10月初旬がもっとも品質が安定するといわれています。 |
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![]() 高い品質を誇る岡山のマスカットは、瀬戸内の恵まれた気候風土だけでなく、農家の方たちの優れた技術と経験、そして苦労によって育まれます。とりわけマスカットの栽培は、肥沃な土壌づくりのほか、いらない枝を切る剪定(せんてい)や、よぶんな芽をつみとる芽かき、温室の中にはった針金に枝をくくりつける誘引、粒間引きなど、根気のいる細かな作業の連続です。出荷の際は、細心の注意を払ってひと房ごとていねいに箱詰めされます。 ひと房数千円、ひと粒にして100円と、マスカットが果物の中でも高価なのは、それだけていねいに育てられているからなのです。 食べる時は、粒ごと口に入れて皮ごと噛み砕いてください。プチンとはじける心地よい弾力ととともに、甘い香りとおいしさを存分に味わえることでしょう。 |
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