全形
岡山市下足守にある。国指定の文化財である。守福寺の境内に立つ花崗岩製の石殿である。幅93cm、長さ140cm、高さ196cmで、正面を春日造、背面は寄棟造で、正面には廂とそれを支える2本の向拝柱がある。向かって右の柱に「暦応元年(1338)戊寅十一月二十二日」の銘文があり、左の柱に「王子・・・」の二字が判読できる銘文がある。
この宝殿は守福寺背後の山の中腹にあった王子権現の堂で、ここは京都の神護寺が所蔵する嘉応元年(1169)製の備中足守庄荘園絵図にも描かれている。
左向拝
右向拝
実測図(参考文献より引用)
1 守福寺宝殿 2 足守八幡神社鳥居
位置
中鉄バス「足守農協前」下車、徒歩25分
岡山市教育委員会「岡山市の有形文化財資料集成 I 」 1982年
巌津政右衛門『岡山市の石造美術』日本文教出版株式会社 1973年
