坪田譲治を訪ねて

 童話 きつねとぶどう まえへつぎへもどる
紙芝居 6枚目
6 それから何年たったでしょうか。
長い月日がたちました。
しかしおやぎつねは
とうとう帰ってきませんでした。
おかあさんをさがして、
山の中を歩いているうち、
こぎつねは大きくなりました。
ある時、昔おかあさんと
すんでいたすの近くにやってきました。
すると一本の木の下にぶどうが
はえていました。
そのつるが木にまきのぼり、
たくさんのみごとなふさを
さがらせていました。
「こんなところに
ぶどうがあったかしら。」
こぎつねはふしぎに思いながら、
そのひとつぶをたべました。
何とおいしいぶどうでしょう。
「ああ、おいしい。ああ、おいしい。」
こぎつねはのどをならして、
次から次へとたべました。

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