「新規事業創出強化パッケージ」事業開始について
「OKAYAMAハレ活プロジェクト」について
皆さん、おはようございます。では、10月7日の会見を始めさせていただきます。まずは、経済の話をさせていただきたいと思います。
我々としては、岡山の地域経済を発展するということで、大きく3つの柱で施策を推進してまいりました。一つが、今動いている「市内の企業の成長」であります。2つ目としては、新たな事業を生み出す、いわゆる「新規事業を支援していこう」ということであります。3つ目としては、企業誘致などの「外から企業を呼び込んでいこう」と。この3つの柱をベースに経済政策を展開してまいりました。
結果として今ある数字でいきますと、平成23年度と令和2年度の実質市内総生産を比較しますと、伸び率が政令指定都市の中で4位となっております。日本を代表する政令市の中で4位となっているということは、順調に動いている、というように見ているところであります。
3本柱を少し説明いたしますと、企業誘致については昨年度の投資額が過去最高額となる294億6,000万となっております。また、スタートアップ支援については、J-Startup WESTに選定された数が中四国でトップ、33社のうち8社となっているところであります。(市のスタートアップ支援拠点)「ももスタ」などが十分機能をしているというように思っております。
さらに、市内企業の支援ということですが、先日お話し申し上げましたように、中小企業デジタル化推進事業に参加した企業のうち、数値の把握が可能な企業の導入1年後の労働生産性が平均9%上がったところであります。
デジタル化も大きなこれからの生産性を上げていく要素ということでありますが、その他、経済界と、今日も来ていますけれども、うちの商工担当のほうはよく連絡を取り合っております。経済界から新たな価値の創出の取組が必要という声もいただいており、我々としては新しく企業が発足する、新規事業の進出、先ほど言いましたけども、創出も重要ですが、既存企業における新規事業の創出も重要なテーマだというように考えております。
そこで、既存企業の中に新たな事業の柱となる新規事業を創出し、付加価値向上を目指す「新規事業創出強化パッケージ」を立ち上げることといたしました。新規事業の創出により賃上げを可能とするような持続的な利益を生み出す企業に成長し、地域経済の活性化につながることを目的としております。本年3月に既存企業の新規事業の立ち上げについてテストセミナーを開催したところ、40名近くの市内中小企業の皆様に参加していただきました。新規事業創出に対する関心や意欲の高さ、支援のニーズを実感するものであったわけであります。
今年度より始動する「新規事業創出強化パッケージ」では、企業の取組状況等に合わせて参加していただけるように、「新規事業創出支援」と「オープンイノベーション活用支援」の2つのプログラムを用意いたしました。
1つ目の新規事業創出支援事業では、ものづくり企業での事業開発の経験を持つ専門家が新規事業の計画策定や立ち上げなどの伴走支援を行い、2つ目のオープンイノベーション活用支援事業では、日本最大級のマッチングプラットフォームを持つ企業が新規事業開発で不足する技術を補うための協業、一緒に行う、そういう協業を支援するということになっております。事業期間は2年といたしております。2年目の最後には成果発表会を合同で実施することとしており、事例の横展開を図ることとしております。
今回の新規事業の開始に合わせて、セミナーと制度説明会を10月30日、杜の街グレースで開催いたします。詳しくはお手元の資料をご確認いただきたいと思います。これから新規事業を立ち上げたい、または既に新規事業のアイデアを持っている企業の皆様には、ぜひ参加いただければと思います。
次に、スポーツの秋は「ハレ活」で!ということで、ウォーキングイベントを始めます。昨年8月から実施しているスマートフォンアプリを活用した健康ポイント事業「OKAYAMAハレ活プロジェクト」についてご説明いたします。岡山市では、健康寿命の延伸を目指しまして、平成26年から運動、そして栄養・食生活、社会参加、この3点、3本柱の下に健康ポイント事業を展開しております。
昨年8月から実施している現在のハレ活プロジェクトでは、歩くことはもちろんですが、社会参加の視点から街に出かけることや、文化施設の利用に対するポイントを拡大しております。現在、参加者は約1万6,800人、令和5年度の成果として参加者の1人当たりの平均歩数が、前年同期と比べ936歩増加しております。国土交通省が作成したまちづくりにおける健康増進効果を把握するための歩行量(歩数)調査のガイドラインによると、1日プラス1,500歩で年間3万5,000円の医療費抑制効果があるとされており、これを基に試算した参加者の医療抑制効果は、昨年度約9,500万であります。
皆さん方にお配りしている資料のハレ活分の2枚目を出していただけますか?(配布資料を示しながら)こういう資料。ちなみに、男性が平成28年から令和元年まで健康寿命が0.54歳延びてますよね。女性は0.61歳延びてます。時々健康寿命っていうのは定義が曖昧だと。したがって、この健康寿命が延びているということにあまり意味を大きく持たないほうがいいのではないか、という指摘はあります。確かにこの定義を見ていきますと、「日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間」のことということになってるんですね。要するに、主観的な要素が結構ある。
ただ、私は逆に主観的な要素があるからこそプラスの要素っていうのもあるんじゃないかと思って、「自分はもう本当に健康で毎日暮らしているよ」ということを宣言できる、そういう人が増えてるっていうことは、大きなことなんではないかなというように思っております。
したがって、実は私、11年間市長をやらせていただいておりますけれども、特に最初の頃、筑波大学の久野教授っていう方がおられます。こういった健康ポイント事業をずっと推進している方ですが、長くこういう健康と食生活そして生きがい、この3点をやっていくと、必ずプラスになっていくということをおっしゃったのが、今、思い出されるところであります。
岡山市って医療体制が充実しています。したがって、少し調子が悪いとお医者さんに行くというのがあるんですけれども、もちろんそれ自身は決して悪いことじゃないんですが、それにしてもそういう「医療に頼っている」「自分が自立できてない」っていう認識はできるだけなく、行動しているというほうがより健康的であろうと思っております。そういう面から、この数年間でこれだけ延びたっていうのは、大きな意味があるんではないかなと思っているところであります。
今回は、また担当たちが新しいアイデアを出しています。楽しみながら社会参加している、また歩数が増えるといったことを狙って街に出かけてハレ活アプリを使うウォーキングイベント、11月末にかけて開催いたします。10月は、ハレまち通りを歩く「ハレまちウォーク」。11月は、表町、岡山駅前、奉還町の3つの商店街を歩く「アーケードウォーク」。どちらもチェックポイントでポイントを獲得するウォークラリーとなっております。
また、11月にはアプリ内ウォーキングイベント「みんなで歩活」も開催いたします。友人や職場の同僚とチームをつくり、チーム内で声を掛け合い、楽しみながら毎日の合計歩数をランキング形式で競い合う企画であります。今回、「みんなで歩活」は職場対抗戦を企画、職場単位で参加することで従業員同士のコミュニケーションの活性化や従業員の健康づくりにもつながることを期待しております。ぜひ職場内でチームをつくって参加してもらいたいと思います。
ハレ活プロジェクトは、個人で取り組むだけでなく、グループや職場でも手軽に始められる健康づくり、いつもより一歩多く歩くといった無理のない小さな行動の積み重ねから、気づけば心身ともに健康になる、そんなまちづくりを進めていきたいと思います。参加されていない方には、ぜひご参加をお願いしたいと思います。私からは以上です。
○記者
最初の新規事業創出強化パッケージについてなんですけども、どのような目標で進めていこうとお考えでしょうか。
○市長
目標っていうのは具体的に……。
○記者
数値的な。
○市長
数値的には、ないよね(担当課に確認)。この前のDXの関係も、具体的にこれを、DX支援をやることによって具体的に生産性がどこまで上がるかっていうところまでは意図していなかったんです。ただ、岡山市の企業の皆さん方、DXってやったほうがいいとお分かりの方は非常に多いんですが。じゃあ、具体的にどうやればいいのかというのがよく分からなかった。分かったとしても、より信憑性のある話を聞きたかったというようなことでやってみたら、多くの方が集まり、一部でありますけれども、計算していくと、生産性自身が9%上がっているということであります。
今回も具体に数字自身はありませんけれども、この道のプロたちを委託者として用意させていただいてますんで、多分みんな「今の事業のままだけでいいのか」という意識は、企業の皆さん方はあると思いますよ。ずっとゼロ金利が長く続いたと。これからプラス金利の世界に入ってくる。こういう中で、「自分の事業、今のままでいいのか」と思っておられる方は、相当数おられる。そういう中で、我々として、プロの人たちと相談してみたらどうですかっていう提案をさせていただくということで。
予算は限りがありますんで、その範囲でしか、取りあえず今年度はできませんけれども、そこでやっていく。今までの閉塞感っていうのは、少し企業も脱皮したいと思ってるっていう感じが、私は受け止められるんで、これが本当にうまくいけば、来年度もより拡張してもいいのかなというように思っております。ただ、先ほどのDXじゃないですけど、これを行うことによって、どの程度の経済成長が望めるかとか、そういったところまではやってません。
○記者
先ほどの質問と関連して、数ある起業支援の中でも、既存の企業の新規事業創出に力を入れる背景としましては、今の市長の説明の中にもありましたけれども、企業の経営環境が大きく低下しているということが大きな背景としてはあると。
○市長
そうです、それは一つあると思います。それから、岡山市としてやっていかなきゃならない経済対策っていうのは、全体の経済を上げていく、経済成長を促していく、そのためには企業誘致も重要だ、新規の事業創出も重要だとやってますが、何といっても、今、岡山で活躍していただいている企業の成長を促していくということは、重要じゃないかなというように思っております。
ゼロ金利の中で、具体的に今の事業を進めれば何とかなるという状態から、今後金利のある時代に移っていく中で、今のままでいいんだろうかと思ってる方は相当数おられる。そういった方に生産性を向上してもらうべく、何らかの我々としてツールを提供していく、こういったことが必要なんじゃないかと、こういう認識であります。
○記者
市長、フッ素化合物についてお伺いしたいんですが、吉備中央町で問題になっておりました、今回旭川の支流でも検出されました。一応、幸いながら水道には影響がないというところですが、岡山市から見つかったというところで、市長、受け止めはいかがでしょうか。
○市長
吉備中央町で見つかってから、我々も幾つかのところを調査してまいりました。一番重要なのは、今おっしゃったように岡山の市民に直接影響がある水道の取水口あたりでの数値であります。これは、我々としては問題ない状況になっているんですが、ただ幾つかのポイントを今までもやってるし、今回のところは初めてやったんですね。それが、数値的に基準オーバーしている、これはやはり何といっても気にしなければならないところだと思っております。
ちょっと分かりにくいんですよね。上流部分は値が小さくて、基準内で収まっていて、そこの支川ですけど、下流部分になると数値が上がってる、ここは追究していかなければならないと思っております。それからあと、その水を飲んでおられる方はないんではないかと言われておりますけれども、万が一ということもありますんで、地元の方にはこの状況をお伝えして、飲料水として扱わないようにということは話をさせていただいておりますが、何はともあれ、実態とその原因ですよね、原因の調査はこれからしっかりやっていきたいと思います。
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