若者が政治に無関心で投票率が他の世代に比べて低い状況にある。
「子どもや若者が対象となる政策や制度については子どもや若者の意見を聴くようにすべき」と7割近くの若者が答えると同時に、「私個人の力では政府の決定に影響を与えられない」と答える若者も6割程度いる。まちや政治に関心を持った学生自身が、同世代に働きかけ若者の政治関心を高め、行政に働きかけ、若者の政治参画を進める。
このサイクルを2回実施する。
2018年8月に「WASAOレター」作成の現場におじゃましました!
「WASAO」とは、「若者の参画する街岡山」の通称です。WASAOレターにより、多くの高校生・大学生の日常での政治的会話を増加させ、若者と行政がつながる機会を作ることを目標に作成します。高校生の選んだテーマについて話し合います
高校生6名が参加してくれました。
岡山市協働推進委員でもある山陽新聞編集委員室長の岡山一郎さんから、新聞から社会の情報を読み取ることや記事を書く上の心がけを学び、岡山市の総合計画や、市政の概要といった資料も参考にしながら自分たちの気になるテーマを絞りこんでいきました。担当課へ質問に行きました
2日目には選んだテーマの担当課にインタビューに行き、直接、担当課から制度や事業について話を聞きました。
3日目はデザイナーの指導の下、WASAOレターの内容を作成。レイアウトや文章の内容、使用する写真や表など一つ一つ考えていきます。レターづくりの3日間を大学生がフォローしていました。WASAOレター
そして、完成したWASAOレター!市内の高校へ配布し、アンケートに答えてもらいました。4,000人以上から回答があり、集計した高校生たちの意見は、再び担当課へ届けられます。そして、担当課からのコメントをもらい、WASAOレター(復)が完成しました。高校生たちの声が行政に届き、往復書簡となりました。
今回のWASAOレターづくりでは、高校生だからこその視点もあり、鋭い質問もありました。WASAOレターを通じて、若者の意見が岡山市に届けられることで、今回レター作成に携わった学生だけでなく、アンケートに答えた学生も含めて、若者の政治への関心も高まっていくのではないでしょうか。真剣に考え、意見を伝えようとしている若者たちを見て、岡山の未来は明るいなぁと感じたよ。
審査会の意見を受けて出前授業の実施校を2校から4校に増やしたことでプログラムの精度向上や大学生スタッフの成長につながったほか、相当数の高校生の声を集めることができました。
実施団体、担当部署には大きな負担がかかりましたが、それに見合う成果が得られたものと思われます。
また、WASAOレターについても実施団体、担当部署、参加した高校生のそれぞれの特徴が生かされた質の高い媒体になっています。
事業開始当初に掲げていた「場づくり」には至りませんでしたが、本事業を通じて生まれた若者の日常生活と政治の距離を縮めるツール(WASAOレター)と機会(出前授業)を継続的に精査しながら認知と活用の拡大につなげていただきたいと思います。