2014年10月と11月に岡山市と愛知県名古屋市で「ESDに関するユネスコ世界会議」が開催されたんだ!
どんな会議だったか紹介していくよ!
2002年(平成14年)に南アフリカ共和国で、ヨハネスブルグサミットが開催されました。このサミットではESD活動を重点的に推進していくため、日本政府やNGOにより「国連ESDの10年」プロジェクトが提唱されました。2005年(平成17年)から「国連ESDの10年」が始まり、ユネスコを中心に世界中でESD活動が推進されています。
この「国連ESDの10年」しめくくりの年となる2014年(平成26年)に、「ESDに関するユネスコ世界会議」が開催されました。岡山市では、世界各地のESD活動に取り組む人々が話し合う関連会議※が、愛知県名古屋市では閣僚級会合が開催されました。会議では、10年間世界各地でおこなわれてきたESD活動の成果を共有・確認し、2015年(平成27年)以降のESD活動について話し合いました。
2012年7月インドネシアで開催された第5回アジア太平洋地域RCE会議の様子
ユネスコ(UNESCO)※とは、国際連合の専門機関でESDを推進しています。
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」というユネスコ憲章を基に、二度と戦争の悲劇を繰り返さないよう、世界各地で文化や教育の振興をおこなっています。ユネスコの活動は世界遺産の保存活動や、発展途上国での識字教育など、未来をつくるための「学び」であるESDも、ユネスコを中心に世界各国で活動を広げています。
※ユネスコ(UNESCO=United Nations Educational Scientific and Cultural Organization):1946年11月に国際連合の専門機関として設立。正式名称は国際連合教育科学文化機関。
ユネスコESD:(https://www.mext.go.jp/unesco/004/1339970.htm別ウィンドウで開く)
2014年(平成26年)の「ESDに関するユネスコ世界会議」は岡山市と愛知県名古屋市で開催されました。なぜ開催地の1つとして岡山市が選ばれたのでしょうか。
岡山市は2005年(平成17年)に、国連大学(国際連合大学)※よりESD活動の推進拠点であるRCE※に認定されました。岡山市はESDを推進していくために、行政、教育機関、NPO、企業などいろいろな立場の人々が連携し、積極的に活動をおこなう地域として世界から注目を集めています。このことから岡山市で「ESDに関するユネスコ世界会議」の各種関連会議が開催されることとなりました。
※国際連合大学:調査研究や能力育成事業を通じて、世界全体での問題解決に取り組む国際連合の研究機関
国連大学RCEに関するウェブサイト別ウィンドウで開く
※RCE:Regional Centres of Expertise on ESD
ESD活動を推進していくための拠点。RCEは世界で138地域、日本国内では6地域認定(2015年7月現在)
岡山市での「ESDに関するユネスコ世界会議」では、5つの関連会議が開催されました。会議には教育機関、NPO、企業、行政など、ESD活動に取り組むいろいろな立場の方々が参加しました。
※CLC:Community Learning Center
アジアを中心に設置されているコミュニティ学習センター
※ユネスコスクール:ユネスコ憲章の理念を実践することを目的に設立された機関で幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学が認定対象となる。日本では、ESD活動を推進する学校として中心的な役割を担う。
ユネスコスクール 公式ウェブサイトのページ別ウィンドウで開くをご覧ください。
※2014年4月時点で、RCEは世界で129地域が認定されていた。
ESDに関するユネスコ世界会議の会期
「ESDに関するユネスコ世界会議」に先立ち、2014年1月11日(土曜日)に岡山市でプレ会議として、ユネスコスクール世界大会高校生フォーラム「岡山プレフォーラム」が開催されました。
岡山県在住の留学生を招いて高校生がESDについて学び、2014年秋におこなわれる「ESDに関するユネスコ世界会議」を盛り上げるきっかけとなりました。
2014年1月に岡山市で開催されたユネスコスクール世界大会高校生フォーラムの様子
「ESDに関するユネスコ世界会議」では、日本各地はもとより、世界各国から多くの人々が岡山市を訪れました。参加者の方々には、世界会議はもちろん、市民のみなさんとの交流がとても有意義だったと、たくさんのうれしい感想をいただきました。岡山の食べ物も大好評でした!
岡山市内の小中学生や市民の人たちも世界の人たちと交流したのよ!