犬島は岡山市の南東にあり、市内唯一の人の住んでいる島です。
古くは、1万年以上前のサヌカイトの石器が発見されており、岡山では最も早く人が住んでいたところと言われています。
最も活気があった時代は、明治30年頃からの大阪港造営の時期で、5千人から6千人あまりが生活していた時代もありましたが、現在では100人に満たない人が生活している島となっています。
島の名前の由来ともなっている犬の形をした大きな石、犬石様でも分かるように、花崗岩を産出する島で、犬島の石は遠くは仙台東照宮や鎌倉の鶴岡八幡宮の鳥居、また大阪城の石垣など各地に嫁いでいきました。
平成8年から9年にかけて岡山城築城400年記念イベント「犬島石絵巻岡山城ストーンヒストリー」が島を舞台に開催されました。
このイベントを通じ、犬島の石は多くの人たちの手によって切り出されて各地に送られたのだと大きな感動を受けました。
その石たちは今どのように過ごしているのだろうか?行方を尋ねて記録に残そうと思い起こし旅を始めました。 |