2019年8月7日、平成30年度岡山市市民協働推進モデル事業&ニーズ調査事業報告会を開催しました。行政職員やNPO関係者、活動や協働に関心のある個人など、80名を超える方にご参加いただきました。ESD・市民協働推進センターでは、毎年この報告会を開催しており、協働事業の取組内容やその成果を多くの方にお知らせしています。
平成30年度は6つのモデル事業、1つのニーズ調査事業が行われました。それぞれの取組について実施団体と協働担当課から取組内容・成果や課題などをお話しいただき、協働事業の成果を報告しました。
平成30年度に実施された6つのモデル事業のうち以下の3つがエリアマネジメント/パークマネジメントに関する取組でした。市内で同時に3つの協働事業が取り組まれたことをうけ、エリアマネジメントの考え方や実施内容をより多くの方に知っていただくために、法政大学の保井美樹先生をゲストコメンテーターとしてお招きしました。先生からは会場に向けてエリアマネジメントの基礎や他都市の事例をお話しいただきました。
保井先生のお話しでエリアマネジメントの概要を知ったうえで、岡山市内で取り組まれた協働事業の報告に移りました。くらしのたねからは岡山操車場跡地にできる新公園予定地を活用したプロジェクトやイベント実施とその成果や今後の課題、ENNOVA OKAYAMAからは岡山城や後楽園など観光地への回遊の拠点となる石山公園を中心とした魅力発信に関する効果などをお話しいただきました。西川エリアまち育て協議体からは、モデル事業とニーズ調査事業により見えてきた西川周辺地域の課題や、今後のエリアマネジメントの方向性などについてご紹介いただきました。
第二部では、テーマを3つに分けた分科会を行いました。参加者は自身の関心にあった分科会に参加し、各々の会場で理解を深めました。
第一部での各事業の報告を踏まえ、エリアマネジメント/パークマネジメントに必要な資源と仕組みを整理するワークショップを行いました。保井先生にも同席いただき、各地のエリアマネジメント/パークマネジメントにおける課題について相談したり、エリアマネジメントに取り組む団体同士でおたがいにノウハウ共有などのできる場となりました。
協働事業の報告から、協働の成果や難しい点、より良い協働のポイントを確認することを目的とした分科会です。以下の2つの事業について報告いただきました。
岡山ニャンとかし隊からは、協働事業の成果や事業実施にあたり団体内での意見集約のことや、円滑な協働のために工夫したことなどをお話しいただき、保健所衛生課からは今後の展開に関する考えや岡山ニャンとかし隊との協働により得られたことなどを教えていただきました。
Youth Createは事業に参加した大学生から感想を聞いたほか、協働事業を経験して今後どのようなことに関心があるかを聞きました。選挙管理委員会からは協働事業だからこそ得られた成果などをお話しいただき、「協働」による成果をより良いものとするためのポイントを確認しました。
得意分野が異なる複数団体のネットワークによる課題解決について検討することを目的にした分科会です。以下の事業について報告いただくとともに、ネットワークによる協働事業のメリットと難しい点を確認しました。
報告では、複数団体での定例会議により課題やノウハウの共有ができたこと、複数団体が連携して事業を実施する方法、住民による場の運営の重要性やそこから具体的な相談につなげることの難しさなどが語られました。複数の団体による事業だからこそ、意思決定の方法と役割分担の明確化が事業のポイントとなったようです。
分科会終了後は第一部の会場に戻って各分科会の進行役から概要の共有をしました。この報告会を通じて、多くの方に平成30年度に実施した各取組の特徴や「協働」への理解を深める機会を提供できました。
ESD・市民協働推進センターでは令和元年度、6つの市民協働推進モデル事業、4つのニーズ調査事業の伴走支援をしています。つながる協働ひろばやFacebookページで随時、情報発信しています。
ぜひ市民協働の取組をご覧ください!